この記事のポイント
- Google、Android の初期セットアップ時に、ブラウザアプリとブラウザアプリ内で使用する検索エンジンを選択する仕様に変更すると発表
- 2023 年 9 月に欧州委員会が「欧州デジタル市場法(DMA)」に基づき、Google を含む 6 社を特定のデジタルプラットフォームにおける独占企業「ゲートキーパー」として指定したことを受けての対策
- EU 加盟国 / EU 非加盟国の EEA(欧州経済領域)において Google Pixel デバイスから適用開始
Google は 2024 年 4 月 10 日(水)、Android の初期セットアップ時に、ブラウザアプリとブラウザアプリ内で使用する検索エンジンを選択する仕様に変更すると発表しました。
Android ではこれまで、基本的にはブラウザアプリは「Chrome」、検索エンジンは「Google」が初期セットアップ時にデフォルト設定されていたのですが、今後は初期セットアップ時にブラウザアプリとブラウザアプリ内で使用する検索エンジンを選択する仕様に変更されます。これは、2023 年 9 月に欧州委員会が「欧州デジタル市場法(DMA)」に基づき、Google を含む 6 社を特定のデジタルプラットフォームにおける独占企業「ゲートキーパー」として指定したことを受けての対策です。
要は、Android を含めたデジタルプラットフォームにおいて、もっと他社に配慮したオープンなプラットフォームの提供を行うことを、欧州委員会によって Google が義務付けられたわけです。欧州委員会が「ゲートキーパー」としての義務遵守を怠っていると判断されてしまうと罰金が課されるため、Google は Android においてまずは初期セットアップ時にブラウザアプリとブラウザアプリ内で使用する検索エンジンを選択する仕様に変更することを決定しました。
今回 Google が発表した、Android の初期セットアップ時におけるブラウザアプリとブラウザアプリ内で使用する検索エンジン選択仕様は、EU 加盟国 / EU 非加盟国の EEA(欧州経済領域)において、まずは 2024 年 3 月より Google Pixel デバイスで適用が開始されています。また Google Pixel デバイス以外の Android においても「欧州デジタル市場法(DMA)」に基づいた初期セットアップ時におけるブラウザアプリとブラウザアプリ内で使用する検索エンジン選択仕様を内包するソフトウェアの組み込みが義務化されているため、今後数か月以内に Google Pixel デバイス以外の Android においても同様の仕様が適用されます。
ちなみに Android の初期セットアップ時におけるブラウザアプリとブラウザアプリ内で使用する検索エンジン選択では、地域によってブラウザアプリと検索エンジンのラインアップが異なります。また選択したブラウザアプリがインストールされていない場合は設定後にインストールが開始される仕様で、以後はそのブラウザアプリが Android デバイスにおけるデフォルトのブラウザアプリに自動設定されます。
このほか 2024 年 4 月からは、Android 以外のすべての OS(オペレーティングシステム)における「Chrome」ブラウザにおいても、検索エンジン選択画面が表示される予定です。
Source:Google
コメントを残す