この記事のポイント
- Google、公式ポッドキャスト「Made by Google Podcasts」の新着エピソード「Smart Silicon: Tensor G5 and the Next Era of the AI Phone | Made by Google Podcast S8E4」を公開
- 新世代 Google Pixel デバイス「Pixel 10」「Pixel 10 Pro」「Pixel 10 Pro XL」「Pixel 10 Pro Fold」に初搭載されたオリジナルプロセッサ「Tensor G5」について掘り下げる内容
- 重要なポイントは、巨大化した AI モデルへの対応、性能と効率を司る新技術、実用性を重視した開発の、主に 3 つ
Google は 2025 年 9 月 25 日(木)、公式ポッドキャスト「Made by Google Podcasts」の新着エピソードとして、新世代 Google Pixel デバイス「Pixel 10」「Pixel 10 Pro」「Pixel 10 Pro XL」「Pixel 10 Pro Fold」初搭載のオリジナルプロセッサ「Tensor G5」について掘り下げた「Smart Silicon: Tensor G5 and the Next Era of the AI Phone | Made by Google Podcast S8E4」を公開しました。
「Smart Silicon: Tensor G5 and the Next Era of the AI Phone | Made by Google Podcast S8E4」では、Google シリコンチームのグループプロダクトマネージャー Jesse Seed 氏によって、「Tensor G5」が、新世代 Google Pixel デバイス「Pixel 10」シリーズにおける AI 機能をどのように飛躍させたのかが語られています。重要なポイントは、巨大化した AI モデルへの対応、性能と効率を司る新技術、実用性を重視した開発の、主に 3 つです。
巨大化した AI モデルへの対応
昨今、スマートデバイスの AI 燃えるは急速に複雑化していて、それに伴い巨大化しています。
たとえばカメラのズーム機能に使われる AI モデルのパラメータ数は、2021 年の数万から、現在では数百万へと増加。「Tensor G5」では、「ProRes ズーム機能」のために 10 億近くものパラメータを持つモデルを、オンデバイスで直接実行しているとしています。
このように巨大化した AI モデルを Google Pixel デバイスの限られた電力と発熱の中で効率的に動かすために、オリジナル設計で開発された「Tensor G5」のようなプロセッサが不可欠となる模様です。
性能と効率を司る新技術
「Tensor G5」では、3nm プロセス技術と「Matformer」アーキテクチャの、2 の新技術によって進化を果たしています。
3nm プロセス技術は、同じ面積のほかのプロセッサに比べてより多くの機能と処理能力を詰め込むことが可能な、微細回路技術です。これにより、性能と電力効率が大幅に向上しています。
「Matformer」アーキテクチャは、ロシアの入れ子人形「マトリョーシカ」から着想を得た AI モデル構造で。最高品質を出すための大規模 AI モデルのさらに内部に、最高の速度を出すための小規模 AI サブモデルが内包されています。
「Tensor G5」では動的にこの AI モデルを切り替えることで、性能と効率を両立させることが可能になりました。たとえば Google Pixel 専用「レコーダー」アプリでは、前世代(Tensor G4)と比較して 2.6 倍の処理速度と 2 倍のエネルギー効率向上を果たしています。
実用性を重視した開発
Google は、ベンチマークスコアなどよりも、ユーザーが実際に体感できる機能の向上を重視して「Tensor G5」を開発しました。
これにより、AI 処理を専門に行う TPU 計算能力が最大 60%、CPU 性能が平均 34% も向上。「ProRes ズーム機能」や「スマートサジェスト」といった、新世代 Google Pixel デバイス「Pixel 10」シリーズ向け AI 機能を快適に動作させるために開発した成果です。
これらによって、新世代 Google Pixel デバイス「Pixel 10」シリーズは、単なる高機能なスマートフォンから真の「AI Phone」へと移行しているわけです。
Source:Google
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